BLOOP-TAROT
THE SUN
THE SUN

一面砂漠が支配していた風景に、命が色が映り始めていた。
夜に行動していた「落ちこぼれ」達の旅も、追っ手のHEISHI(ヘイシ)達の気配がなくなり、明るいときに移動できるようになっていた。
鼻歌まじりで足取りも軽く、峠を越えたその先に緑と青のコントラストが広がっていた。
「やっほ〜〜〜い。」
「ついに、見つけたぞ〜。」
「言ったとおりだろ。私は知らないことなどないのだから、君たちは、・・・・。」
「すごい、木の実。こんなにたくさん。食べきれないよ。」
「私、木陰で、休むわ。」
「ウウ〜ン。」
「お供します・」
「おお、色が力にあふれてる。」
「MARCY(マーシー)、海まで競争だー。」
「おう、DATTA(ダッタ)。負けねぇべ。」

語り:竹原氏

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THE MOON
THE MOON

乾いた風が砂に絡んで、月明かりが砂漠を静かに照らしていた。照らされる姿を気にして息をひそめて歩く「落ちこぼれ」達がいた。先頭を歩くBURAKO(ブラコ)のそばを水気を帯びた風が通り過ぎていった。
「あれ、空気が違わない?」
「ワン。」
「僕も、そう思います・」

目の前に現れたのは。
「オアシスだ!!」
「落ちこぼれ」達は歓喜の雄叫びをあげていた。
「水がおいしいよ。」
「ぱあ〜とやりたいね。」
「よーし、宴会すっかあ。」
「踊ろ〜。踊ろ〜。」
KAASHI(カーシ)は、彼らの馬鹿騒ぎを横目に座っていた。
「もう、近いな・・・。」
喜びが辺りをつつみながら、夜は更けていった・・・。

語り:竹原氏

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THE STAR
THE STAR

KAASHI(カーシ)の言葉を信じて、外の世界に飛び出した「落ちこぼれ」達。外の世界でもHEISHI(ヘイシ)達の追跡は続いていた。「落ちこぼれ」達は夜に移動し、昼間は岩陰に隠れて体力の回復に努めていた。
「いつまで、この生活が続くんだろ?」
追跡を巻くためとはいえ、夜の移動は過酷を極めていた。歩き疲れて足が棒のようなり、ついにその場にへたり込んでしまった。
「私、もう歩けない。」
他の「落ちこぼれ」達も、彼女をとがめることができず、その場に寝転がってしまった。背中に砂のひんやりした感触が心地よかった・・・。
漆黒の闇には、無数の星がちらつき、その光は小さいながらも強く降りそそいでいた。
「ああ、・・・きれい。」
「ウ〜ン。」

「星の光は、ね・・・。」
静寂が星の光を少し強めたようだった・・・。

語り:竹原氏

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THE TOWER
THE TOWER

砂漠の地に周囲を城壁に囲まれた町があり、その中央には町を見下ろすべく城が高くそびえていた。城には、特権階級の人々のみが住むことを許され、労働階級の人々は町のぼろ長屋に住んでいた。労働階級の人々はHEISHI(ヘイシ)と呼ばれ、この城を高くすることが義務づけられていて、特権階級の贅沢のために働いていた。城は、この国の象徴であり、さらに人々の心も城を中心に形成されているようであった。特権階級にとっては権力と富みの象徴であり、その他の人々にとっては、強制的な労働の象徴であった。労働階級の人々は自らを繋ぐ鎖のような存在を見上げては呪いの言葉を口にするようになっていった。
一度目覚めた不満が、労働階級の心を蝕み、またたく間にHEISHI(ヘイシ)達に感染していった。目はつり上がり、呪文のようなものを繰り返し、時に奇声をあげた。もはや特権階級の指示など聞ける状態ではなくなっていた。HEISHI(ヘイシ)達の心の闇は、城を標的として、覆い尽くそうとしていた・・・。

語り:竹原氏

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THE DEVIL
THE DEVIL

労働階級のHEISHI(ヘイシ)は、日々、表情のない仮面で顔を覆い、ぼろを身に纏い、画一的な作業をこなすことを義務づけられていた。また、厳しい規則が自由を奪い、作業ができなければ、恐怖の「落ちこぼれ」の道が待っていた。
労働階級では強制的に労働が決められ、HEISHI(ヘイシ)の意思が反映されることなど皆無だった。そのなかで、労働に対しての評価は厳しく、HEISHI(ヘイシ)の中には、特権階級からの監視をまかされている者がおり、密告により、突然消えてしまうこともしばしばだった。
『あいつは、俺を監視しているのではないか?それとも、あいつか?いや、あいつかもしれない・・・。』
『なんで俺が、労働を・・・。』
『これが出来ないと、出来ないと・・・うう。』
『うあああ、嫌だ。嫌だ。嫌だ。嫌だ。・・・』

語り:竹原氏

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TEMPERANCE
TEMPERANCE

KAASHI(カーシ)の言葉を信じて、外の世界に飛び出した「落ちこぼれ」達。目に映る城壁の外の世界は、一面砂漠と化し、乏しい緑が悲鳴をあげていた。
「本当に行く?お肌に悪そう。」
「本当、ありえないよね・僕は、ずっと君に付いていくよ〜。」
「ガルルルル」
HEISHI(ヘイシ)達の追跡を巻くため、移動は夜、昼間は岩陰に隠れて体力の回復に努めていた。
「ねえ、足、疲れちゃったよ〜。」
「さあ、私の背にお乗りください・」
ガブッ。「おお〜〜。」
「は、腹減った。」
「だべ、だべ、腹減ったべ。ハハ、ところで、本当にあるんだべさ?」
「君たち、文句ばかり言ってないで、DATTA(ダッタ)とKIKI(キキ)を見習えよ。文句一つ言わないで、我慢しているんだぞ。私の言葉を信じて。彼らこそ、私の本当の仲間だ。人生には、そういう出会いがあるものだ。・・・・・。」
「おう、・・・・。」
「だな。・・・・。」

語り:竹原氏

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DEATH
DEATH

その昔、「 倭 」はどこにでもあるような小さな町だった。貧しい町だったが、人々はお互いを助け合い、自然を大切にしていた・・・。
町の中央に城を建立することになったころから、皇帝と呼ばれる絶対的支配者という存在が現れた。城は、町の特別な存在となり、町は拡大を繰り返していった。人々の心はいつしか、権力と富みを得ようとする心と従うだけで意思を持たない心とに分かれていた。それは階級として整備され、特権階級と労働階級とが生まれた。特権階級は、労働階級を支配すべく、町のまわりを城壁で取り囲み、城を高くすることを労働階級に義務づけた。ついには「 倭 」は軍事国家となり、支配階級システムが整備され、城壁の外は徐々に砂漠と化していった・・・。
皇帝。
軍事国家「 倭 」の統一者であり、絶対的支配者である。
だが、その姿を見た者はいない。娘でさえも・・・。
語り:竹原氏

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THE HANGED MAN
THE HANGED MAN

労働階級の歯車からこぼれ落ちた「落ちこぼれ」達は、日の光を浴びることなく肩身の狭い生活を強いられ、いつの間にかその境遇を分かち合うようになっていた。皇帝の娘の捜索のため、暗躍するHEISHI(ヘイシ)達が増えるなか、その目をかいくぐって「落ちこぼれ」達は、しぶとく生きていた。そんな「落ちこぼれ」達の動きを察知していた男がいた。KAASHI(カーシ)である。
「仲間にしてくれないか。私は、あらゆることを知っているぞ。仲間にするとこの城壁の外の世界について教えてやるぞ。いい話だろ。」 「うっ、うん。」「食料を気にしてんの?お前がちょっと減らせば、十分だべ。ハハハ」「え〜、そいつ権力主義者じゃん。知識あると思うけど。」「ワン、ワン。」「僕は、BURAKO(ブラコ)ちゃんに従うよ〜〜〜〜・」「センス悪い奴は信用できないね。ただ、HEISHI(ヘイシ)達の追跡が厳しくなってきているからな。」「まあ、俺達は落ちこぼれの集団だ。決まりもなにもないが、裏切りはなしだ。仲間として迎えよう。ただ、上からもの言ってんじゃねえぞ。こらっ」
ボコ、バキッ。

語り:竹原氏

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WHEEL OF FORTUNE
WHEEL OF FORTUNE

軍事国家「 倭 」の皇帝の娘が行方不明になり、SHO-GUN(ショーグン)の指揮のもと、捜索は極秘に行われていた。その捜索の場は、特権階級から労働階級に移っていた。
「まだ、見つからんのかー。ぐずぐずするな。」
SHO-GUN(ショーグン)の怒りは、頂点に達していた。皇帝の娘とその愛犬の足取りは、労働階級で労働中にトラブルを起こした後、はっきりとしないままでいた。
「足が動かなくなるまで、探しまくれー。休むなー、寝るなー。自分の体より、探すことを優先しろー。」
SHO-GUN(ショーグン)の怒声に、整列したHEISHI(ヘイシ)達は、一瞬にして散っていった。
「役立たずどもめ。」
「俺の立場が危うくなるではないか。」

語り:竹原氏

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WHEEL OF FORTUNE
WHEEL OF FORTUNE

労働階級の古びた長屋の一室。自分を主張することを禁じられたこの場所で、窓からもれる月明かりの先に、周りとは異なる色彩が輝きを放っていた。KIKI(キキ)が自分の思いをこめ、密かに描き続けた絵である。
ドンドンドン。
一気にHEISHI(ヘイシ)達がなだれ込み、「表現の自由は、禁止されている。KIKI(キキ)、お前を連行する。」「絵は没収、お前は刑に服してもらう。連れて行け。」縄が手にかけられるそのとき、
「俺は、自分の表現をしたいんだー。」
HEISHI(ヘイシ)を振り切り、KIKI(キキ)は闇の中に姿を消したのだった・・・。
HEISHI(ヘイシ)達からの逃亡の生活は過酷を極め、衰弱したKIKI(キキ)は、町のはずれで意識を失ってしまう。
闇に光る強い目が、その様子を伺っていた・・・。

語り:竹原氏

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THE HERMIT
THE HERMIT

「お嬢さん、俺とお茶でもどう?」
「バカ言ってないで、働きな。」
「こちらのお嬢さん、つき合わない?」
「働けないなら、消えな。」
「・・・・。」
鼻の下をのばしたWAFUFU(ワフフ)には、労働階級でもその居場所はなく、「落ちこぼれ」のレッテルを貼られることとなる。彼女は、労働階級の住人からは嫌煙されながらも、その姿は品位を保っていた。足下には、彼女を護衛しているかのような犬が控えていた。
「おお、彼女はこの掃き溜めのような町に舞い降りた天使だ!!」
「お嬢さん、お茶・・」
「ウウ〜、ワンッ、ワンッ。」
鋭い目と牙を前に、思わずのびた鼻の下が縮んでしまったWAFUFU(ワフフ)。冷ややかな視線を落として、彼女は、去っていった。
「俺には、彼女しかいない。」

語り:竹原氏

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STRENGTH
STREBGTH

軍事国家「 倭 」の城の地下には、労働階級で規則違反をした者が働かされるエネルギー発掘現場が存在した。牢獄ともいわれるこの現場に入れられた者は、過酷な肉体労働の末、日の目を見ることなく朽ち果てるのだった。ただ、年に一度、一番仕事をこなした者を労働階級に戻すという特例があり、ここの労働者は、特例を得ようと必死だった・・・。
労働階級で、あまりの空腹のため食料庫に手をつけてしまい、KOTAKE(コタケ)は、この現場に入れられていた。地下での生活は、労働、食事、睡眠のみ。他は一切禁止。巨大なトンネルを掘り進め、エネルギーとなる石や液体を採取するのだ。食料配分は、その日の労働によって決まっていた。KOTAKE(コタケ)にとっては、空腹でなければ、強靭な肉体が力を発揮した。苦しんでいる他の労働者をほおっておくことが出来ず、助けるつもりで、他の労働者の何倍もの仕事をこなした。自分の労働を押し付けてくる労働者の仕事も、真面目にこなした。
特例の日、労働階級に戻されることになったのは、KOTAKE(コタケ)だった。その現場を去る彼を待っていたのは、他の労働者の突き刺さるよな罵声だけだった・・・。

語り:竹原氏

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THE CHARIOT
THE CHARIOT

城壁内の人の目に触れない、とある場所。ここは、特権階級と労働階級のゴミが集まるところ。ただし、ここへの出入りは禁止されており、見張りが配置されていた。
夜も更けて来た頃、暗闇にまぎれて、光る目が四つ。辺りには、ただ風が舞っているように感じられた。慣れた手つきで、ゴミの山から必要なモノをゲットしていく。一人は、荷車いっぱいに食材を。一人は、チャリのパーツを。
見張りには、気配すら感じさせず。
しばらくすると、その風の音もなくなっていた・・・。
KOTAKE(コタケ)は、鼻歌まじりで朝食を作っていた。つられて、腹の虫もコーラスで参加していた。それまで、響いていた金属音がやみ、DATTA(ダッタ)が、組み立てていたチャリがその姿をあらわにした。満足気な顔が、その出来映えを象徴していた。
「飯、食ったら、走りにいくぞ。」

語り:竹原氏

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THE LOVERS
THE LOVERS

特権階級で催される舞踏会。毎夜、繰り返される権力を手繰り寄せようとする視線と、派手なパフォーマンス。華やかな衣装が踊り、舞い、甘くまとわりつくような香りが周りを満たしていた。高価なシャンパンを振る舞う男の周り。甘いマスクのイケメンの男の周り。階級の高い男の周り。そこには、いつも女性の山が築かれていた・・・。 そんな人だかりに、鼻をのばした男一人、WAFUFU(ワフフ)。
「その瞳に惚れたよ。お嬢さん、お茶しない?」
「いいえ、間に合ってます。」
「おお〜、そっちの彼女、かわいいね。俺とつき合わない?」
「ださ〜い。寄らないでよ。」
「ねえ〜、そこの君。いいとこ、行かない?」
バキッ ドカッ
「あなたなんかとつき合う子は、ここにはいなくてよ。」
腰掛けたテーブルに近寄ってくる女性などなく、そこは音が止まっているかのような空間になっていた。
「・・・・ここには俺の居場所はないのかなあ・・・。」

語り:竹原氏

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THE HIEROPHANT
THE HIEROPHANT

玉座の間に入ることを許された一人であるKAASHI(カーシ)。あらゆるものへの憧れから、努力を惜しまず、知識や地位を手に入れてきた。
KAASHI(カーシ)の一声で特権階級の住人を自由にすることができ、実質的な統治者としての地位を確立していた。 特権階級の舞踏会では、
「KAASHI(カーシ)様。ご機嫌いかがですか。」
「KAASHI(カーシ)様。お願いがございます。」
「KAASHI(カーシ)様。」
「KAASHI(カーシ)様。」
・・・・・。
あっという間に人垣ができ、
KAASHI(カーシ)のくだらない演説が始まるのだった。
「この世のすべてのものは、アトムでできていてね。目には見えないよ。分かるかい?ムフフフフ」 この世について知らないことは無いと自負しており、その知識をひけらかすことで満足を得ていた。そんな折り、労働階級に「落ちこぼれ」なる存在があることを知る・・・。

語り:竹原氏

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TTHE EMPEROR
THE EMPEROR

軍事国家「 倭 」では、特権階級に支配階級システムがしかれていた。その階級により、上層部に住むことができるかどうかが決まるのだった。(労働階級は、その枠組みからもはずれていて人とすら見なされておらず、労働階級の中にはさらに過酷な労働を行う者も存在した。)その支配階級システムの頂点に立つ者。
皇帝。
軍事国家「 倭 」の統一者であり、絶対的支配者である。
だが、その姿を見た者はいない。娘でさえも・・・。

一部の者しか入ることを許されない玉座の間。中央の玉座には、皇帝のシルエットのみが映っていた。
脇に控えたSHO-GUN(ショーグン)の額には、脂汗がにじんでいた。
「姫様が、いなくなりました。」
「犬もいなくなっています。」
「城をくまなく探しましたが、見つからず・・・」
「皇帝様、あの・・、心当たりはござい・・・」
「申し訳ございません。部隊を編成し、直ちに捜索いたします。」
シルエットは静かに消えていった。

語り:竹原氏

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THE HIGH PRIESTESS
THE EMPRESS

皇帝の娘という絶対的地位は、特権階級の住人にとって羨望と嫉妬の対象だった。BURAKO(ブラコ)は、幼少よりその眼差しをうけて育ち、人に対する信頼はなくなっていた。そんな彼女は、特権階級の住人に対して、自分の感情を抑えることができずにいたが、それでも彼らの媚び諂う態度は変わることがなかった。BURAKO(ブラコ)が唯一心を開けるのは、愛犬のGONZA(ゴンザ)だけだった。

労働階級のとある作業場で、犬を連れた少女が、HEISHI(ヘイシ)達に混じり作業をしていた。
「毎日、やってんの?」
「ここって、つらくない?」
慣れない手つきで作業する彼女に返事をする者は誰一人おらず、彼女は作業もできず取り残されてしまう。
「言いたいことがあるなら、はっきり言ってよね!」
HEISHI(ヘイシ)達は、何事もないかのように黙々と作業をつづけた。
「もう〜、いかげんにしてよ!!」
「ウウ〜、ワンッ、ワンッ。」
怒りをあらわにした彼女には、「落ちこぼれ」の道が待っていた。

語り:竹原氏

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THE HIGH PRIESTESS
THE HIGH PRIESTESS

特権階級のみが住むことを許された城の上層部。そこには、華やかな衣装を身に纏い、贅沢の限りを尽くす人々がいた。毎日のように繰り返される舞踏会では、さらに上層部で暮らすため、権力をもつ者へ取り入ろうとする競う視線が飛び交っていた。

そんな特権階級が住む上層部のさらに上、最上階の一室に退屈そうに望遠鏡を覗く少女がいた。
皇帝の娘、BURAKO(ブラコ)。
目に入るのは、広がる砂漠と岩場だけ。城壁の中には、労働階級が住む長屋が連なっていた。城の周りには、表情のない仮面で顔を覆い、ぼろを身に纏ったHEISHI(ヘイシ)達が、歯車のように画一的な作業をひたすらこなしていた。
「ねえ、GONZA(ゴンザ)。な〜にあれ?」
GONZA(ゴンザ)と呼ばれたのは、BURAKO(ブラコ)の愛犬。
「不憫ねえ、あの人達。贅沢を知らないのね。つまんないの〜。」
GONZA(ゴンザ)は、同情するように片目を開けたが、再び眠りについたのだった。

語り:竹原氏

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THE JUGGLER
THE JUGGLER

労働階級は、作業毎にいくつかのグループに分かれており、厳しい規則に縛られながら、HEISHI(ヘイシ)達は日々の労働をこなしていた。特権階級からは作業状況などを詳しく監視され、罰をうけることもしばしばだった。
技術作業グループは、技術者であるMARCY(マーシー)が、HEISHI(ヘイシ)達をまとめていた。
「こらあ〜。」
なぎ倒されるHEISHI(ヘイシ)達。
「あらよっと。」
頭上を越えるMARCY(マーシー)。 ここでは、いつもの光景だった。
MARCY(マーシー)は普段はなにもしないが、いたずらとなると全力で駆け回った。作業は中断し、パニックになったHEISHI(ヘイシ)達は、他の作業グループに遅れをとり、特権階級から目をつけられていた。
騒動の原因として、磔にされるMARCY(マーシー)。 見上げるHEISHI(ヘイシ)達の目は、悲しみの色を漂わせていた。

語り:竹原氏

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THE FOOL
THE FOOL

舞台は、桃之武時代末期。軍事国家「 倭 」は、栄華を極めた特権階級と機械の歯車として働く労働階級から成り、城壁で囲まれた町の中央には天に届かんとする城がそびえていた。
特権階級は、城の上層に住むことをステイタスとし、労働階級は、日々、表情のない仮面で顔を覆い、ぼろを身に纏い、画一的な作業をこなすことを義務づけらていた・・・。
労働階級のHEISHI(ヘイシ)達の中に、人一倍仲間を思いやる者がいた。名は、DATTA(ダッタ)。だが、その思いは強い口調となり、ときに作業を止めてしまうほど白熱したものとなった。
歯車として機能しない者、ダッタは「落ちこぼれ」のレッテルを貼られ排除される。
一旦、はじかれた者に対しての周りの反応は冷ややかだった。
行き場を失い、命を紡ぐことすら難しい状態のまま、ただ、月日が流れた。 KOTAKE(コタケ)は、力が強く真面目でよく働くが、腹が空くと動けなくなってしまう。真面目な性格から、労働階級での暮らしを許されていたが、歯車として機能しなければ、やはり排除される道が待っていた。
食べ物を求めて彷徨い、たどり着いたのは、ゴミ捨て場。そこには、強い光を宿す目のDATTA(ダッタ)がいた。

語り:竹原氏

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